[1]多重接合の具体例
1、絞って接合―エンドミル (写真1)
(写真1)
SKDを絞って超硬を把持。無垢の超硬に対し超硬の使用量90%減。
最適形状寸法では超硬ソリッドの数倍の寿命。
2、広げて接合―ヘッド交換式エンドミルシャンク Shank for Exchange Head Mill (写真2)
(写真2)
超硬シャンクの、旋盤で中ぐりした焼きっぱなしの穴に、SKD(HRC45)をエキスパンドして接合。
SKDにネジを切るのでローコストで、ロー付けのように脱落する恐れがなく無垢の超硬より良い粗さ
が得られる。
3、竦めて接合―軸付き円盤部品(写真3,4,5,6)
(写真5は写真4の接合上がりを旋盤にて仕上げた完成品です。)
大径の丸棒からの削り出しを、フランジにシャフトを竦ませて接合。
4、高硬度材同士も接合―CBNエンドミル(写真7)
シャンクも超硬、刃部も超硬+CBNでこれでは直接接合は不可。間に塑性変形能のあるSKDなどを入れ、
これを竦ませて接合。この方式がとれるスペースがあれば高硬度材同士でもそうでなくてもほとんど
の材料同士で接合可。
[2]接合強度の具体例
φ10の超硬を引きちぎる接合強度
写真8,9はφ10の超硬のボス部を外径φ16.6のSCM435で接合したものを引張った時に切れたものであ
る。ボス部の長さは10mmである。超硬の引張り強度を圧縮強度の半分程度として考えるとボス部の引
張り強度は15.7トンになる。この強さのボスを切ったということは接合強度がこれ以上であることを
示している。単位面積当たりの接合強度はこれを接合面積で除して50kgf/m²となる。母材
(SCM)強度には及ばないが実用上は十分な強さといえるのではないだろうか。
[5]部品の受託加工でも技術移転でも可
接合の試作でも量産でもお引き受けできますし、技術導入したいということであれば喜んで承ります。
ヘッド交換式エンドミルのシャンク